鍼灸メモ

鍼灸は、痛みを取るという点で十分、皆さんのお役に立てるものです。しかし、その効果が思わぬ弊害を招くことがあります。痛みには、必ず根本的な原因があります。分かり易くいえば、骨が折れているとか、筋肉の線維が切れているとか、内臓が疾患を持っているとかの原因です。実際には、もっと細かい、分かり難い原因がたくさんあり、その最終的な結果として、痛みが現われてくるのです。鍼や灸は、一時的に痛みを解消するという点では、かなりの効果を発揮します。とりあえずの痛みは消えるわけです。しかし、根本的な原因まで完治させるわけではありません。そのため、一時的な痛みをしのぐだけで根本的な治療をせず、体をごまかしながら競技を続けてしまうという選手が出てきます。これは、鍼灸治療の誤った活用といえます。私たちクレーマージャパンスポーツ医科学センターでは、こうしたことがないように、鍼灸を取り入れる場合も、痛い部分の局所だけにこだわらず、全身を診ながら、その選手の競技の特性を考えて治療を進めていきます。必要とあれば、オステオパシー、マッサージなど鍼灸以外の手法も導入します。

もちろん、回復後の競技復帰に必要なリハビリテーションレーニングも並行して行っていますし、復帰後の調整、強化のプログラムも充実しています。